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脂質異常症は様子を見ても大丈夫?健診後に確認したいポイント

[2026.05.11]

はじめに|健診で脂質異常症を指摘された方へ

 

健康診断や人間ドックで「脂質異常症を指摘されました」という結果を見て、不安を感じている方は少なくありません。一方で、「特に症状もないし、すぐに受診しなくてもよいのでは」と迷われる方も多いのではないでしょうか。

脂質異常症は自覚症状が出にくく、「このまま様子を見てよいのか」「受診したほうがよいのか」判断に迷いやすい状態です。

この記事では、健診で脂質異常症を指摘された方に向けて、一般的な医学的見解をもとに、様子を見てもよい場合や受診の目安、日常生活で意識したいポイントについて、循環器内科の立場から解説します。

 

脂質異常症とはどのような状態か|健診で指摘される理由

 

脂質異常症とは、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪など)の値が基準範囲から外れている状態を指します。

以前は「高脂血症」と呼ばれていましたが、現在は値が高い場合だけでなく、HDLコレステロールが低い場合も含めて「脂質異常症」と総称されています。

脂質は体にとって必要な成分ですが、脂質の異常が長期間続くことで、動脈硬化性疾患のリスク因子の一つになると報告されています

 

脂質異常症で指摘される主な数値(LDL・HDL・中性脂肪)

健診で主に確認される脂質の項目は、次の3つです。

  • LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)

  • HDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)

  • 中性脂肪(トリグリセリド)

これらの基準値はあくまで目安であり、年齢や性別、喫煙の有無、高血圧や糖尿病の有無などによって、評価や対応の考え方が異なるとされています。

 

健診によっては、non-HDLコレステロールが記載されている場合もあります。

これはLDLコレステロールだけでなく、動脈硬化と関連するとされる脂質をまとめて評価する指標の一つで、医師が総合的に判断する際の参考にされます。

 

脂質異常症で確認される主な検査項目

検査項目 一般的に何を示すか 健診での見方の例
LDLコレステロール 血管の内側にたまりやすいとされるコレステロール 高めの場合、生活習慣や他のリスク因子とあわせて評価される
HDLコレステロール 血管内の余分なコレステロールを回収するとされる 低い場合、動脈硬化リスクの参考指標とされることがある
中性脂肪 エネルギー源として使われる脂質 食事や飲酒、体重の影響を受けやすい
総コレステロール 血中コレステロール全体量 LDL・HDLの内訳を確認するための参考値

 

健診で「要経過観察」「要精密検査」と言われる理由

健診結果に「要経過観察」「要精密検査」と書かれていると、すぐに治療が必要なのではと不安になる方も多いかもしれません。

しかしこれは、多くの場合「一度医療機関で詳しく状態を確認することが望ましい」という意味合いで用いられています。

脂質異常症では、単回の数値だけで判断せず、経過や全身状態を総合的に確認することが大切とされています。

 

健診で指摘されても症状がないことは多い

 

脂質異常症は、血液検査の数値の変化が中心で、痛みや不調といった自覚症状がほとんどないことが一般的です。そのため、健診や人間ドックで初めて指摘されるケースも少なくありません。

国立循環器病研究センターでも、脂質異常症は自覚症状がないまま動脈硬化が進行することがあると説明されています。

 

症状がない=心配いらない、とは限らない点

症状がない状態が続いていても、脂質の異常が長期間続くことで、動脈硬化の進行と関連する可能性があると報告されています。

そのため、「今は調子がいいから大丈夫」と自己判断せず、健診結果をきっかけに一度状態を整理することが大切です。

 

脂質異常症は様子を見てもよい場合がある?

 

脂質の数値は、食事内容や運動習慣、体重の変化、飲酒習慣など、日常生活の影響を受けやすいとされています。

そのため、医師の判断のもとで、まずは生活習慣の見直しを行いながら経過を観察するケースもあります。

 

年齢や他の健診項目との関係

対応の考え方は、年齢や血圧、血糖値、喫煙の有無などによって異なります。

複数の健診項目で異常を指摘されている場合は、より慎重な評価が必要になることがあります。

 

 

早めに医療機関へ相談したほうがよいケース

 

一般的に、健診結果で「要精密検査」や「要医療」と判定された場合や、体の状態によっては、早めに医療機関で相談することが勧められる場合があります。

 

数値が高めの場合

LDLコレステロールや中性脂肪の値が基準を大きく超えている場合は、原因や背景を確認することが大切です。

 

高血圧・糖尿病などを指摘されている場合

脂質異常症に加えて他の生活習慣病がある場合、動脈硬化リスクを総合的に評価する必要があります。

 

家族に心筋梗塞・脳梗塞などの既往がある場合

ご家族に動脈硬化性疾患の既往がある場合は、早めに相談することで安心につながることがあります。

 

健診結果の見方や、受診の必要性について迷う場合は、循環器内科での相談も一つの選択肢です。

▶︎ 当院の循環器内科について詳しくはこちら

 

医療機関ではどのような検査・確認を行うのか

 

医療機関では、健診結果をもとに「現在の数値がどの程度の位置づけなのか」「経過を見てよい状態か」を整理するための確認が行われます。

 

血液検査で確認するポイント

まず行われることが多いのが血液検査です。健診時と同様の脂質項目に加え、再検査として条件(空腹時など)をそろえて測定することで、数値の再現性や傾向を確認します。

一度の数値だけで判断するのではなく、過去の健診結果との比較変化のスピードも重要なポイントとされています。

 

動脈硬化リスクを確認する検査

状態に応じて、血管の状態を評価する検査(頸動脈エコー検査など)が行われることがあります。

これらは年齢や他のリスク因子を踏まえて判断されます。

 

検査結果をもとに行われる説明と方針整理

検査結果をもとに、

  • 生活習慣の見直しで経過をみるのか
  • 定期的なフォローが必要か
  • 追加の確認が望ましいか

といった点が、患者さんの状況に合わせて説明されます。

 

 

 

 

詳しくは、当院の循環器内科ページもご覧ください。

▶︎ 当院の循環器内科について詳しくはこちら

 

名古屋市南区・桜本町で健診後の相談先を探している方へ|循環器内科での相談

 

健診で脂質異常症を指摘され、「どこに相談すればよいか分からない」と感じる方も少なくありません。

名古屋市南区・桜本町の植谷医院では、循環器内科で健診結果をもとに全身状態を含めた相談が可能です。

症状がない場合でも、「今後どう付き合っていけばよいか」を整理する場として、地域のかかりつけ医を活用することは一つの選択肢ですので、お気軽にご相談ください。

初めて受診される方は、診療時間やアクセス、健診結果の持参についても事前に確認しておくと安心です。

▶︎ 当院のアクセスについてはこちら

 

日常生活で意識したいポイント

 

一般的には、脂質のバランスに配慮した食事や、無理のない運動習慣が重要とされています。ただし、具体的な方法は年齢や体力、生活環境によって異なります。

急激な生活改善は継続が難しいこともあるため、医師と相談しながら続けやすい方法を見つけることが大切です。

 

よくある質問(FAQ)

 

Q.脂質異常症を健診で一度だけ指摘された場合、受診は必要ですか?

A.一時的な生活習慣の影響による変動の可能性もありますが、数値の程度や他の健診項目によって判断は異なります。不安がある場合は、相談することで状況を整理できます。

 

Q.脂質異常症では、どのような場合に薬による治療が検討されますか?

A.生活習慣の見直しを行ったうえで、必要に応じて薬物療法が検討される場合があります。治療方針は個別に判断されます。

 

Q.健診で脂質異常症を指摘されたら、いつ医療機関に相談すればよいですか?

A.健診結果を見て「様子を見てよいか迷う」と感じた時点で相談することも、一つの選択肢とされています。

 

まとめ|健診結果をきっかけに地域の医療機関で状態を確認しましょう

 

脂質異常症は、自覚症状がないまま健診で指摘されることが多い状態です。

様子を見る場合でも、定期的に状態を確認し、不安があれば早めに医療機関へ相談することが安心につながります。

名古屋市南区・桜本町周辺で健診結果についてお悩みの方は、植谷医院の循環器内科を相談先としてご活用ください。

 

出典・参考資料

 

 

このコラムの監修者

植谷医院 院長

植谷忠之(うえたに ただゆき)

日本内科学会認定医
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会専門医
愛知県難病指定医(内科・循環器内科)
AHA ACLSプロバイダー・BLSプロバイダー
日本心臓リハビリテーション学会 心臓リハビリテーション指導士
日本心血管インターベンション治療学会

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