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【保存版】心臓リハビリテーションとは?|再発予防と運動の重要性を専門医が解説

[2025.09.08]

はじめに:心臓病の後、運動を「取り戻す」ために

「心臓を患ったら、もう運動は無理なのでは?」
「動くのが怖い。どうしていいかわからない…」

このような不安を抱えている方へ。
実は、心疾患を経験したからこそ、正しく運動すること=心臓リハビリテーションが何より重要です。

名古屋市南区・桜本町にある【植谷医院】では、循環器内科の専門医が中心となり、地域の患者さま一人ひとりに寄り添った心臓リハビリを提供しています。本記事では、心臓リハビリの運動内容、保険適用の条件、通院頻度、さらには再発予防のポイントまで、運動に特化した視点で詳しく解説します。

 
 

心臓リハビリテーションとは?

「心臓リハビリ」とは? ─ 再発予防を目的とした包括支援

心臓リハビリテーション(心臓リハビリ)とは、心筋梗塞・心不全・狭心症などの心疾患を経験された方に対し、再発予防・生活の質(QOL)向上を目的に提供されるリハビリ医療です。以下のような職種が連携して患者を支援します。

  • 循環器専門医

  • 看護師

  • 理学療法士(心臓リハビリテーション指導士)

  • 管理栄養士・臨床心理士

心臓リハビリテーションに関わる職業。循環器専門医・看護師・理学療法士(心臓リハビリテーション指導士)・管理栄養士・臨床心理士等が連携している。

 

対象となる主な疾患

  • 心筋梗塞
  • 狭心症
  • 心臓手術後
  • 大血管疾患(大動脈解離、解離性大動脈瘤、大血管手術後)
  • 慢性心不全
  • 末梢動脈閉塞性疾患(動脈硬化により下肢の血管が狭くなり、歩行時に痛みが出現する病気)
  • 経カテーテル大動脈弁置換術

出典:国立循環器病研究センター『心臓リハビリテーションとは』https://www.ncvc.go.jp/hospital/section/treatment/cardio_rehabilitation/detail-9/

 
 

心臓リハビリの具体的な内容と流れ

実際のリハビリ内容とは?

1. 有酸素運動(エアロバイク・トレッドミル)

心臓リハビリにおける有酸素運動は、心肺機能を徐々に高めるための基本的かつ重要なプログラムです。エアロバイクやトレッドミルを使用し、心拍数や血圧を医療スタッフがモニタリングしながら安全に実施します。これにより、心臓への過度な負荷を避けつつ、歩行や階段の昇り降りが楽になるなど、日常生活に直結した効果を実感できるようになります。

 

2. 筋力トレーニング(下肢・体幹)

筋力トレーニングでは、特に下肢や体幹の筋肉を重点的に鍛えます。高齢の方や心疾患後の患者様は、体力の低下によりバランスを崩しやすくなっていることも多いため、転倒防止や起居動作の安定化につながります。日常生活の中で「つまづかなくなった」「椅子から立ち上がるのが楽になった」といった変化の得やすいトレーニングです。

 

3. 呼吸法・リラクゼーション

心疾患を経験した後は息切れや呼吸困難、不安感に悩まされる方が少なくありません。そこで心臓リハビリでは、呼吸の質を整える訓練や、自律神経のバランスをととのえるリラクゼーションも行います。腹式呼吸やペース呼吸などを習得することで、呼吸に対する「怖さ」が軽減され、運動時や日常生活における安心感を高めることができます。

 

4. 栄養・服薬指導

心臓リハビリは「運動だけ」では成立しません。再発予防や運動効果の最大化のためには、食事や服薬の習慣を整えることが欠かせません。医師や管理栄養士による栄養相談では、塩分や脂質の摂取量、食事時間、間食などを個別にアドバイス。また、薬の飲み忘れ防止や副作用管理も含め、生活全体の最適化を図ります。

 

リハビリの流れ

STEP1|医師による初期評価とリスクチェック

リハビリ開始前に、医師が病状や既往歴を確認し、血液検査や心電図、体力評価を行います。安全に運動を行うための重要な準備段階です。

 

STEP2|運動療法の実施(有酸素・筋トレ)

評価結果をもとに、心臓に無理のない運動プログラムを作成。有酸素運動や筋トレを通じて、心肺機能と体力の回復を目指します。

 

STEP3|生活・栄養指導

再発予防には日常生活の見直しも欠かせません。食事内容や生活習慣へのアドバイスを行い、心臓にやさしい生活を支援します。

 

STEP4|卒業後の継続ケア

リハビリ終了後も、外来での定期チェックや運動継続の支援を行います。不調の早期発見と再発予防のための大切なフォローです。

 

リハビリの頻度は?

通常、週2〜3回の通院3か月〜6か月続けるプログラムです。患者様の状態によっては、長期的に継続することもあります。

 
 

心臓リハビリは保険で受けられる?

保険適用の条件

  • 医師の診断によるリハビリ必要性の判断

  • 対象疾患(心筋梗塞、心不全など)であること

  • リハビリ算定基準を満たした医療機関であること

植谷医院では、上記条件を満たす体制を整えており、保険適用による通院型リハビリが可能です。

 

 

「動いていい」のか、「動かない方がいい」のか?

心筋梗塞や心不全後の患者さまが最も不安に感じるのは「運動をして大丈夫か」という点かと思います。
しかし、適切に管理された運動療法は再発リスクを下げることが、多くの研究で明らかになっています。

 

 科学的根拠(エビデンス)

  • リハビリを行った人は再入院率が約20〜40%低下
    出典:日本心臓リハビリテーション学会 https://www.jacr.jp/faq/q119/

  • 高齢者においても安全に実施可能との報告あり

 
 

南区・桜本町で心臓リハビリをご希望の方へ

植谷医院の取り組みと強み

1.循環器内科専門医による、安心・安全なプログラム

当院の心臓リハビリは、日本循環器学会専門医の資格をもつ院長が中心となり、プログラムの設計を行っている点が特徴です。患者様の心機能や合併症の有無、服薬状況などを総合的に判断したうえで、無理なく継続できる運動内容を個別に提案しています。医学的根拠に基づいた安全性の高いプログラムによって、ご高齢の方や基礎疾患をお持ちの方でも安心して取り組むことができます。

 

2.リハビリ指導士と看護師による密なサポート

実際の運動や生活指導は、心臓リハビリテーション指導士の資格を持つ理学療法士や、循環器分野に精通した看護師が連携して対応します。運動中は心拍・血圧・呼吸状態をリアルタイムで確認しながら、無理のない範囲で実施できるように支援。また、精神面でのサポートやご家族へのアドバイスも含めて、医師と同じ目線で患者さまを見守る体制を整えています

 

3.小児科や発熱外来の併設で、家族の健康を丸ごとサポート

植谷医院では、心臓リハビリのほかにも小児科や発熱外来など幅広い診療科を併設しています。たとえばご家族が小さなお子さまを連れて来院される際にも、お子さまの診療とご自身のリハビリ通院を同日に済ませることが可能です。家族全員の健康を同時にサポートできる環境が整っており、忙しい日常の中でも無理なく通院を継続していただけます。

発熱外来につきまして

 

4.桜本町駅から徒歩圏内・アクセスも良好

当院は、名古屋市営地下鉄「桜本町駅」から徒歩2分という好立地にあります。リハビリ通院は週に複数回になるケースも多いため、交通の便は継続性に直結します。車いすや足腰に不安のある方でも通いやすいよう、駐車場も完備しており、名古屋市南区・桜本町エリアの方にとって非常に利便性の高い環境です。

アクセスについて詳しくはこちら

 
 

よくある質問(FAQ)

Q1. 心臓リハビリはどんな人が受けるべきですか?

A. 心筋梗塞、心不全、心臓手術後など、心疾患を経験した方は原則対象になります。退院後の生活再建や再発予防に有効です。

 

Q2. リハビリ運動が怖いです。負担は大きいですか?

A. 医師・看護師がモニタリングしながら進めますので、心拍・血圧などを管理したうえで、安全に行うことができます。

 

Q3. どれくらい続けると効果が出ますか?

A. 一般的には3〜6か月継続することで、体力や活動量が向上し、再発リスクも低減します。

 

おわりに|植谷医院 院長・植谷忠之より

心疾患を経験された方にとって、心臓リハビリは「終わりの医療」ではなく「新たな人生の出発点」です。
「もう動けない」「怖くて運動できない」そんな想いに寄り添いながら、医学的エビデンスに基づいた安心・安全な運動プログラムをご提案しています。

桜本町の地域に根差した医療を実践する植谷医院は、患者さまの「もう一度、元気に動きたい」という願いに応える医療機関です。
ご本人に関して、ご家族に関して、どちらの相談でも構いません。お気軽にご相談ください。

 

 

このコラムの監修者

植谷医院 院長

植谷忠之(うえたに ただゆき)

日本内科学会認定医
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会専門医
愛知県難病指定医(内科・循環器内科)
AHA ACLSプロバイダー・BLSプロバイダー
日本心臓リハビリテーション学会 心臓リハビリテーション指導士
日本心血管インターベンション治療学会


 

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