虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)
虚血性心疾患 (きょけつせいしんしっかん, IHD: Ischemic Heart Disease)とは、冠動脈の閉塞や狭窄などにより心筋への血流が阻害され、心臓に障害が起こる疾患の総称である。 狭心症や心筋梗塞がこの分類に含まれる。
心臓は1日に約10万回程度休むことなく動いています。このポンプを動かす燃料となる血液を供給するのが心臓を取り囲むように流れる冠動脈(冠状動脈)です。この冠動脈の血管壁にコレステロールなどがたまり、動脈硬化が進むと、血管の内側が狭くなります。
血流が不十分になるほど狭くなると、心臓を動かす血液が不足する「心筋虚血」になってしまいます。虚血状態になると、運動した時などに胸痛か胸の圧迫感を感じるようになります。これが狭心症です。
冠動脈が急に詰まってしまうと心筋梗塞となりつよい痛みが生じ2割程度の方が亡くなってします怖い状態となります。
人によっては背中・肩・のど・あご・上腹部に症状を感じる場合もあります。
胸部症状が続いていたり、症状が治まってからそれほど時間がたっていなければ心電図の変化が確認でき診断に至る場合がありますが、症状が治まっている状態では心電図に大きな異常が認められない場合もあります。このような場合運動負荷(歩行や自転車をこぐような運動を下状態で心電図や心臓超音波検査を実施する)検査や冠動脈CT検査、冠動脈造影検査が必要となることもあります。
この動脈硬化の進行を抑える治療(抗血栓薬やコレステロール降下剤など)や運動・食事制限が必要です。また症状の強い方や虚血が重症な方は血管を広げたりバイパス手術を行う場合もあります。
関連項目:
運動負荷心電図・運動負荷心臓超音波検査