新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
感染症の概要
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、風邪やインフルエンザに似た症状を引き起こすウイルスです。しかし、場合によっては肺炎を起こしたり、重症化すると呼吸困難を伴うこともあります。特に高齢者や持病のある方は重症化しやすいため注意が必要です。
感染経路
このウイルスは、主に 飛沫感染(咳やくしゃみのしぶき)や 接触感染(ウイルスのついた手で口や鼻を触る)によって広がります。また、密閉空間では空気中に浮遊するウイルスを吸い込むことで感染することもあります。
症状
感染すると、以下のような症状が現れることがあります。
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一般的な症状
- 発熱、寒気
- 咳、のどの痛み
- だるさ(倦怠感)
- 鼻水、鼻づまり
- 筋肉痛、関節痛
- 頭痛
- 味覚や嗅覚の異常(食べ物の味がしない、においを感じない)
- 下痢や吐き気
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重症化した場合の症状
- 呼吸が苦しい(息切れ、胸の圧迫感)
- 意識がもうろうとする
- 顔や唇が青白くなる
※ 発症までの期間(潜伏期間)は2~14日ほどで、平均5日程度 です。
主な合併症・注意すべき合併症
新型コロナウイルスは、次のような 重い病気 を引き起こすことがあります。
- 肺炎(重症化すると酸素吸入が必要になる)
- 血栓症(血液が固まりやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞の原因になることがある)
- 心筋炎(心臓に炎症が起きる)
- 多臓器不全(腎臓や肝臓などが影響を受ける)
- Long COVID(後遺症)
- 倦怠感、息切れ、集中力の低下、頭痛、動悸などが長期間続くことがある
治療
軽症の場合、多くの方は 自宅療養 で回復しますが、症状が悪化する場合は 医療機関の受診が必要 です。
- 治療法
- 軽症 → 解熱剤(カロナールなど)、水分補給、安静
- 中等症 → 抗ウイルス薬(パクスロビド、レムデシビルなど)、酸素吸入
- 重症 → 集中治療(人工呼吸器、ECMOが必要な場合も)
療養上注意すべき点
- こまめに水分をとり、脱水を防ぐ(発熱や下痢があると脱水になりやすい)
- 栄養のある食事をとる(食欲がなくても消化の良いものを少しずつ摂取)
- しっかりと休養をとる(無理に動くと体力を消耗して回復が遅れる)
- 息苦しさが増す、意識がもうろうとするなどの症状が出たらすぐに医療機関へ
予防方法・ワクチンの有無
- ワクチンあり(mRNAワクチン、ウイルスベクターワクチンなど)
- ワクチンを接種することで 感染や重症化を防ぐ効果 があります。
- 追加接種(ブースター接種)も推奨されています。
- 基本的な感染対策を続ける
- 手洗い、アルコール消毒
- マスクの着用(特に人が多い場所)
- 室内の換気
- 人との距離を確保する
まとめ
新型コロナウイルスは風邪に似た症状を起こしますが、 重症化することもある感染症 です。
ワクチン接種や日常的な感染対策(手洗い、換気、マスク)をしっかり行い、 感染を予防することが大切 です。
もし 高熱が続く、呼吸が苦しい などの症状が出たら、 早めに医療機関に相談 してください。
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