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うっ血性心不全の食事療法について

[2023.07.12]

心不全の患者さんにおいては、食事療法が非常に重要な役割を果たします。特に、塩分と水分の摂取制限、適切なカロリーと栄養素の摂取が重要となります。

 

  1. 塩分を制限しましょう:塩分は体内の水分を保持する働きがあります。心不全の患者さんでは、過剰な水分の蓄積を避けるために塩分の摂取量を制限することが推奨されます。通常は1日に2-3gのナトリウム(5-7gの食塩相当量)以下が目安とされます。  
  2. 水分を管理しましょう:心不全の進行により、体内の水分排出がうまく機能しなくなることがあります。そのため、水分の摂取も制限する場合があります。ただし利尿薬など薬剤が効きすぎたり、脱水になっている状況では水分制限により血圧が下がりすぎたり腎機能が悪化する場合があります。この後で述べますが毎日の体重測定で急激な変化が起きないように調節する必要があります。
  3. 栄養バランスを考えましょう:バランスの良い食事を心がけ、特に心臓の健康に良いとされる食品を摂取します。これには、全粒穀物、果物、野菜、魚介類(特にオメガ-3脂肪酸が豊富なもの)などが含まれます。
  4. 体重管理管理が重要です:適切な体重を維持することも重要です。短期間(1~2週間以内)の体重変化は体脂肪や筋肉の量の変化よりも体の水分量の影響を大きく受けます。一日の中でも1kg程度の変動があるためなるべく1日の同じ時間で測定し数日間で2-3kg(もしくは体重の5%以上)の変動がある場合は医師に確認していただく必要があります。
  5. アルコールについて:アルコールが原因で心筋障害が起こっている場合でなければ一日20g程度以内の(ビール500ml、日本酒・ワイン180ml、焼酎100ml)飲酒は可能と思われますが、担当医の確認が必要です。またアルコールに伴い塩分(つまみとか)や水分の摂取が増加するため注意が必要です。

以上の点を踏まえつつ、具体的な食事内容や飲食の頻度は、医師や栄養士と相談しながら決めることが最善です。また、体重の急激な増減やむくみの増加など、症状の変化には注意し、必要なら医療専門家に相談することが重要です。

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