サルコペニア
サルコペニア(sarcopenia)とは、進行性および全身性の骨格筋量および骨格筋力の低下を特徴とする症候群である。筋肉量の低下を必須項目とし、筋力または身体能力の低下のいずれかが当てはまればサルコペニアと診断される
サルコペニアとは「筋肉量減少」のことで、ギリシア語でサルコ(sarco)は「肉・筋肉」、ペニア(penia)は「減少・消失」を意味します。筋肉量の低下に加えて、筋力低下、または身体能力低下のいずれかがあれば、サルコペニアと診断されます。サルコペニアの原因は、加齢のほか、長期安静による筋萎縮(廃用症候群)、栄養不足、慢性疾患(がん、心不全、感染症など)があります。高齢者のサルコペニアは、筋力低下・活動性低下を引き起こし、要介護・寝たきりの原因となる可能性があり、要注意です。
「指輪っかテスト」という簡便な判定方法があり両手の親指と人差し指で輪を作り、ふくらはぎの一番太いところを輪で囲む。輪のほうがふくらはぎよりも大きければサルコペニアが疑われます。
心臓病・心不全でサルコペニアの進行した方は活動量が低下し感染に弱くなるため肺炎などの感染症を契機に心不全が重症化することがよくあります。サルコペニアの予防には適切な食事と患者さんの体力に合わせた運動療法・リハビリが必要です。